社会行動論演習2[研究方法論]

授業科目名 社会行動論演習2[研究方法論]
講義担当者 所属・氏名 心の未来研究センター 教授 カール ベッカー
開講場所 南総合館334演習室
配当学年 M1-2
単位数 2
開講期 前期
曜時限 水3
授業形態 演習

授業の概要・目的

社会政策を研究するためには、社会学、心理学、科学史、政治経済、文学批評、哲学思想、な どの学問体系を股がらざるを得ない。本演習では、それぞれの学問領域の研究方法論を土台に、 情報の検索・収集・分析から、論理構造や政策作りまで、学会発表を含め、高度な論文の研究 法と書き方を目指して指導する。本演習によって、院生は信憑性と注目度の高い情報を直ぐに 探せ、自分の研究論文の先行研究として位置付けられる様になる。そして論文の論理的構築と 標準的形式を理解して、研究論文や出版投稿論文の基礎知識を身に付ける。

授業計画と内容

下記の様な内容を毎週紹介し、それぞれに関する宿題を一緒に添削・訂正する:
1 メモの取り方、本の開き方、学術的集中法等
2 研究テーマの選び方・絞り方・目的と研究題目
3 論文調の表現や注意点・中心的概念の定義の種類
4 基礎文献の特定・確認・検索方法
5 Cinii/Web of Science による有用記事+目的の明瞭化
6 書評で注目される著書の検索
7 被引用件数で雑誌記事を検索
8 アブストラクトの使い方と書き方
9 アウトライン・目次 論理構造の形成
10 書評・優れた研究の事例検討
11 新聞記事・大宅壮一 (+文献表)
12 英語と日本語の博論検索
13 非売品〜政府白書から科研・財団報告書
14 文献表作成確認
15 まとめ

履修要件

論文作成は、数冊の本を読めば出来る作業ではなく、広範囲な文献収集を要するので、計画的な時間配分を心がけられる大学院生を期待する。

成績評価の方法・基準

中間の提出:10%、学期末レポート試験:30%、毎回の出席と宿題提出:60%、と計算して評価する。
なお、4回以上授業を欠席した場合には、単位を認めない。

教科書

授業中に紹介・配布する。

参考書等

高橋昭男著『仕事文の書き方』(岩波新書)
小笠原誠『読み書きの技法』(筑摩書房)

その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等)

授業外学習としては、毎回、受講者の研究テーマに関する作文か、図書館やデータベースで資 料に基づく調査か、いずれの作業を必要とする。毎週提出された作 文や資料は、次週に返却 され、その積み重ねで成果が上がってゆく。またディスカッションの種にもなるので、その予 習と提出は欠かせない。