応用経済学

授業科目名 応用経済学
講義担当者 所属・氏名 経済学研究科 教授 依田高典
開講場所  法経東館201演習室
配当学年 1回生以上
単位数 2
開講期 後期
曜時限 水3
授業形態 演習

授業の概要・目的

テーマ フィールド実験・自然実験を極める 
この講義では、近年、経済学で非常に重要なツールとなっているフィールド実験、自然実験の基礎・発展・応用を勉強します。
フィールド実験はランダム化比較対照の手法を用いた社会実験のことで、セルフセレクションバイアスを排除した真の政策効果を同定する手法です。トリートメント効果(介入)の正しい効果を同定するために、集団をランダムにコントロールグループとトリートメントグループに振り分け、両グループのトリートメント前後の差の差をパネルデータ分析します。近年では、開発経済学の分野で、「貧乏人の経済学 – もういちど貧困問題を根っこから考える」(アビジット・V・バナジー, エスター・デュフロ)、「善意で貧困はなくせるのか?―― 貧乏人の行動経済学」(ディーン・カーラン,ジェイコブ・アペル)の著作などで取り上げられています。
予算の規模や運営の困難さから、フィールド実験を日本やアメリカのような先進国で、エネルギーや医療のような重要な研究テーマで実施することは困難でした。我が依田研究室では、2010度から経済産業省との共同研究として、スマートグリッド(次世代電力システム)のフィールド実験の運営を行っています。そうしたノウハウも含めて、本講義では講義をしていきます。
今後はフィールド実験が、ラボ実験と並んで、経済学の必須ツールとなっていくことでしょう。あわせて、ミクロ計量経済学、行動経済学など、一緒に勉強すれば、注目度の高い学術論文を執筆できるかもしれません。興味のある方はご参加下さい。前期に、行動経済学・(基本的)フィールド実験を勉強する「産業経済学」を開講していますので、そちらもあわせての履修をお薦めします。

授業計画と内容

第1週から第5週
フィールド実験の基本的な知識を講義または輪読します。参考書として、下記の2冊を上げます。
[1] Rachel Glennerster, Kudzai Takavarasha, Running Randomized Evaluations: A Practical Guide, Princeton Univ Pr (2013/11/4)
[2] Alan S. Gerber, Donald P. Green, Field Experiments: Design, Analysis, and Interpretation, W W Norton & Co Inc (Np) (2012/5/29)
第6週から第10週
自然実験の基本的な知識を講義または輪読します。参考書として、下記の1冊を上げます。
[1] Dunning, Thad (2012). Natural Experiments in the Social Sciences: A Design-Based Approach. Cambridge University Press.
第11週から第15週
フィールド実験・自然実験の論文を輪読します。例えば、次のような2論文を取り上げます。
[1] Ida, T., Ito, K., Tanaka, M. (2013) “Using Dynamic Electricity Pricing to Address Energy Crises: Evidence from Randomized Field Experiments,” Mimeo, Stanford University.
[2] Ito, K. “Do Consumers Respond to Marginal or Average Price? Evidence from Nonlinear Electricity Pricing,” American Economic Review, 104(2): 537-63, 2014.

履修要件

ミクロ経済学・計量経済学に関する基礎知識を有すること・または同時に学習することが望ましい。

成績評価の方法・基準

基本的に、平常点を重視して評価します。(講義中のプレゼンテーション、必要に応じてレポートの提出など

教科書

授業中に指示する

参考書等

授業中に紹介する

その他(授業外学習の指示・オフィスアワー等)

オフィスアワー 予約に応じて随時(内線3477 オフィス新棟614号室)
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください